株式会社コープ葬祭

「命のバトンを未来へつなぐ」
コープ葬祭の人材育成と事業拡大

 株式会社コープ葬祭は、お葬式を故人への想いやご遺族の心に寄り添う大切な時間と捉えています。体験型のお葬式やグリーフケアなどを通じて、故人の想いを受け継ぎ、未来へつないでいます。YMFGグロースパートナーズ(YMGP)では、人事制度構築や研修支援、ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)の評価書作成など、同社の取り組みに幅広く伴走しています。
 今回の対談では、同社の藤原由佳社長とYMGPの田中が、「心の善い人」を育むための人材育成や、PIFを活用した新たな葬儀場の開設、そして同社が目指す将来のビジョンについて語りました。


2名トップ写真

右から、㈱コープ葬祭 藤原社長、YMGP 田中

― コープ葬祭様の事業としての強みを教えてください。

藤原社長 株式会社コープ葬祭 藤原 由佳代表取締役(以下、藤原社長)

 私たちは、お葬式のあり方について、日々向き合い続けています。お葬式が儀式であることに変わりはありませんが、大切な方を亡くされたご遺族が故人とのご縁を感じ、記憶や思い出がこれからを生きる力につながる時間にしたいと考えています。こうした考え方を形にした取り組みの一つが、故人に贈る「オクリメシ」というお弁当を、ご遺族に作っていただくことです。また、湯灌においても、ご遺族が一緒に関わることで、「最後に自分たちでしてあげられてよかった」というお声をいただくことがあります。伝統や風習、文化を大切にしながら、ご遺族ご自身が主体的に故人と向き合える時間をつくるために、ご家族の想いに寄り添い、一つひとつの場面でお手伝いできることが、私たちの強みだと考えています。

田中 株式会社YMFGグロースパートナーズ 課長代理 田中 幾次郎(以下、田中)

 私が初めて藤原社長とお会いしたのは、人事制度構築のご相談がきっかけでした。5年ほど前だったと思いますが、その時に印象に残っているのは、藤原社長が、お葬式をご遺族にとってどのような時間にしていくべきかを深く考えておられたことです。故人を送る場であると同時に、ご遺族が大切な方とのお別れに向き合い、これからを生きる力へとつなげていくための時間でもある。だからこそ、その時間を支える社員の考え方や姿勢が大切になる。その想いを語ってくださったことを、今でもよく覚えています。


― 御社には、「心の善い人」を育てるという方針があります。人材育成の考え方を教えてください。

藤原社長 藤原社長

 葬儀の仕事は、大切な人生の最期に立ち会わせていただく仕事です。だからこそ、故人やご遺族と向き合う社員には、専門的な知識や技術に加えて、誠実でまっすぐな心を持っていてほしいと考えています。目の前のご遺族がどのような想いでその時間を迎えているのかを感じ取り、自分にできることを考え続ける姿勢が大切です。日々の現場での経験や振り返りを通じて、人としての在り方を磨いていくことが、「心の善い人」を育てるという方針につながっています。

田中田中

 藤原社長が大切にされている価値観や、コープ葬祭様が目指す組織づくりを伺う中で、YMGPのマネジメントスクールは親和性が高いのではないかと感じました。同スクールは、「人を大切にする経営人材の育成」をテーマに、経営戦略や組織・人事戦略、財務戦略などを体系的に学ぶプログラムです(下図参照)。講義に加え、先進企業への視察や参加者同士の意見交換などを通じて、自社の経営や組織づくりにどう生かすかを考えていく内容です。藤原社長からも、「私が学びたいのはこれだ」と感じたというお話をいただきました。また、研修での学びは、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞への応募のきっかけにもなったと伺っています。

関連画像1

ご参加された第3期YM次世代マネジメントスクール

藤原社長 藤原社長

 マネジメントスクールでは、講義を通じて「人を大切にする経営」について体系的に学ぶことができました。講師のお話を伺う中で、私たちがこれまで取り組んできたことは間違っていなかったのだと確認できたことが、とても大きかったです。一方で、“まだまだできることがある”、“もっと良い会社にしていける”とも感じました。自社の取り組みを見つめ直し、次に何をしていくべきかを考えるうえで、このスクールは私にとって“道しるべ”のような存在になっています。
 その後、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞中小企業庁長官賞の受賞や、「働きがいのある会社ランキング」中国・四国地域第3位への入賞など、社外から評価をいただく機会にも恵まれました。これまで人材育成に悩んできた時期もありましたが、こうした評価は、これまでの取り組みへの手応えになりますし、社員にとっても大きな励みになっていると思います。賞をいただくことが目的ではありませんが、自分たちの仕事に誇りを持ち、さらに良い会社にしていこうという前向きな循環につながっていると感じています。


― 事業の拡大に向けて、新たな金融手法を採用されました。

田中田中

 このたびコープ葬祭グループ様は、山口銀行とポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)※の契約を締結されました。この資金は、本日の対談場所でもある、宇部市東岐波に開設された新たな葬儀場「家族葬のひびこれ」の開設に活用されています。
 PIFの実行にあたっては、企業の事業活動が社会や環境に与えるポジティブな影響と、今後さらに高めていくための目標を評価書としてまとめる必要があります。弊社では、藤原社長へのインタビューや現地視察などを通じて、コープ葬祭様の取り組みを評価書に落とし込みました。
 あわせて、今後さらに社会へ良い影響を広げていくためのKPIも共に設定していきました。中でも重視したのが、「社員の働きやすさ」と「人材育成」に関する指標です。関連する項目をKPIとして設定し、社員が安心して働き、成長していくための取り組みを具体的な目標として整理しました。
※ 企業の事業活動が環境・社会・ガバナンス(ESG)に与える影響を評価し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを金融面から支援する手法。

藤原社長 藤原社長

 社員に対しては、安心して働ける「居場所」と、仕事を通じて成長を実感できる「働きがい」の両方を重視してきました。葬儀の仕事は365日24時間の対応が求められるため、業界特有の働き方の難しさがあります。その中でも、休みを取りやすい体制づくりや、仲間に受け入れられ、この会社に自分の居場所があると感じられる職場づくりに取り組んできました。
 一方で、これまではそうした取り組みを具体的な数字で示すことができていませんでした。今回、休暇の取得状況や残業時間、育児休業の取得率、研修時間などを指標に落とし込んでいただいたことで、働きやすさや人材育成に向けた取り組みを、継続的に確認しやすくなりました。

田中田中

 葬儀業界には、急な対応や深夜・休日の対応など、働き方の改善において業界特有の難しさがあります。だからこそPIFでは、単に数値目標を置くだけでなく、現場の実情に即して、持続的に改善していける指標にすることを重視しました。今回の取り組みによって、社員が安心して働き、成長していくための取り組みを、具体的な指標として整理し、経営の中で継続的に確認できる形にできたと感じています。


― これまでの学びや取り組みを踏まえ、今後どのような会社を目指していきたいですか。

藤原社長 藤原社長

 マネジメントスクールは、自分たちの取り組みを見つめ直し、これからの組織づくりを考える上での道しるべになりました。一方で、PIFでは、私たちが取り組んできたことを、事業や社員の働き方、地域への貢献にどうつなげていくのかを、具体的な指標として整理する機会になりました。
 当社グループには、葬儀、生花、不動産に関わる法人があります。今後は、それぞれの事業が持つ専門性をさらに高め、グループ全体でお客様や地域の皆さまのお役に立てる場面を広げていきたいと考えています。
 また、仕事の意義を社員一人ひとりが実感できる組織づくりにも、引き続き力を入れていきたいです。社員が自分たちの仕事に誇りを持ち、前向きに取り組める会社でありたいと考えています。
 さらに、葬儀についても、その意義を日本全体で高めていきたいという想いがあります。故人の想いやご遺族の記憶を、これからを生きる力へとつなぐ。そうした「命のバトン」を受け継ぐ弔いの場を、同じ想いを持つ全国の葬儀社とともに広げていくことが、日本の弔いの文化を守ることにもつながると思っています。

田中田中

 YMGPとしても、人事制度構築、マネジメントスクールのご提案、PIFの評価書作成などを通じて、組織づくりや人材育成、事業成長につながるご支援をさせていただきました。今後も、コープ葬祭様の取り組みが社員の皆さまに浸透し、地域や業界へと広がっていくよう、引き続き伴走していきたいと考えています。

株式会社コープ葬祭様

会社画像

本社:山口県萩市大字椿東3043

事業内容:総合葬祭業

詳しくは 公式サイト をご覧ください。

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